EPISODE
Episode 04
連文の過去・現在、そして未来
50周年記念誌上座談会
■ date : August 11 1999 at : SOSEI, kurume
歴史と伝統あるイベントを |
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大石 | 代表してということでなしに、一市民としての願望でございます。
今、世の中は非常に不景気で、高齢化・少子社会でいつまでも景気の予測が立たない。久留米を考えてみましても、あけぼののビルもいろいろ計画されておったけれども到頭建たなくなった。人がそこに集まらない、それだけの呼び込みができない。福岡とか北九州の百万都市と比べて、久留米がドーナツ化現象で、どんどん人間が外に向かって行ってしまう。いつ景気が良くなるか分からない状態なんです。 久留米に人を呼び込むためにはどうすればよいか。そのためには久留米の歴史と伝統のあるものをどう表現するか。それをするためには、人を呼び込む祭りがいる。なるほど花火には何十万という人が寄りますが、新世紀を迎えて二十一世紀にますます発展していくような祭行事はなかろうか。子供の頃を振り返ってみますと、祇園さんがあって何日か賑わってた。子供も年輩者もそれなりの楽しみがあったけれども、今はそれもない。 先だって八月の一日に弘前の「ねぷた」に翌二日に青森の「ねぷた」に行ってきました。それで弘前の「ねぷた」を見た時、歴史と伝統をそのまま継承しながら、国の重要無形文化財になっており、久し振りに感動したわけです。これを久留米に持ってきて、「連合文化会」の方がこれを宣伝していただいたら、あの絵を描いていただいたら、みんな子供達も引っ張っていく。若者からお年寄りまで参加できるし、何とか新世紀に向かって、連文で一基作っていただいたら、それが波及してどんどんスポンサーが出てくるのではなかろうかと思います。 何とかこれを、まず一基、二〇〇〇年にですネ、連文が出すことによって、一〇〇人でも二〇〇人でも参加できますから、そのリードオフマンに連文がなっていただいて、そんなデモンストレーションをやってほしい。久留米に景気をつけるということで何とかお願いできんものかと。久留米連合文化会のデモンストレーションです。「ねぶた」に音楽も文学の短歌も俳句も。その素材としては、久留米の歴史と伝統を何を表すかということを文学部門で示唆していただく。そういう総合的なものを…。ぜひお願いします。 |
柿原 | 分かりました。半田さんは。 |
半田 | もう結構です。 |
柿原 | 八重津さんは…。
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若い世代への呼びかけ |
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八重津 |
![]() 花柳先生が言われたように、学校の特別講師で連文の先生方を派遣していただく。行政と連係が必要ですけれども、観光協会とかその他の財団とか、あるいは企業でもです。企業内活動で踊りの練習をしたり、そういったところに進んで先生方が出ていって、ボランティアというのかわかりませんけれども、連文の力量と幅を、どんどん地域の中に、学校と限らず企業にも観光協会にも出て行って、そういう活動を先生方お忙しいのは重々分かっていますが、機会をみて積極的に働きかけると、本当に若い世代の連文後継者が誕生するんじゃないかなと思います。 |
柿原 | ありがとうございました。 |
古賀 | 今のに関連して、先生がおしゃったように、テレビで「先輩ようこそ」という、その小学校を出た先輩の絵描きさんとか舞踊家とか小説家とか授業をして、自分はこういう風にして絵描きさんになったとか、自分の仕事はこういうことだといった、子供に授業するのがあるでしょう。ああいう風な、ここには沢山の芸術家がいらっしゃるんだから、絵とはどういうものか、絵を描くときにただ手の先だけで描くのではなく、私は絵のことは分かりませんが、美意識というのはどうして養うのかとか、そういうことを分かり易く子供達に話してもらったらいい。 |
柿原 |
![]() 皆さんそうおしゃっている。がんばっていきたいと思います。 |
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*Illustration ; AOKI SHIGERU Author : Sakamoto Toyonobu |