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第38回 連文会員華道展
■ 2018年9月5日(水)-10日(月) 於 : 岩田屋久留米店新館4F

12流派が所属する年一回恒例の会員展、数週間前から構想を練り、花器・花材を選択し当日に臨みます。時には、気候の異常で、植物を扱っている以上、希望の作風から大きく影響される事もあります。しかしそこは、ベテランの方々、代役級の花材で重厚な作品が並びます。前期・後期の総入れ替えで、作品で、会場の色が変化します。 いけこみ時間は、皆様、集中モードで時間内勝負、雑念を払い、一枝一輪をいけていきます。ただ、花の美しさばかりに、目を囚われず、花器との関係、空間の取り方など度々少し離れて、作品全体のバランス、周囲の作品も考えながら仕上げていくことも大事になります。
『いけばなは絵だという、音楽でも、彫刻でもある』【勅使河原蒼風草月五十則の一部より】いけばなは、線と塊、色彩、構図、風乾があり、量感と強弱があります。それらが形づくるものは、絵画に、音楽に、彫刻にもあります。(実習の心得から)時代を超えても原点とし、時代に合う表現を学び、その発表の一つの場として毎回、緊張感もあり、わくわく感もある華道展です。各流派、流儀があります。その各流派の特徴を感じて頂くことのできる華道展でしょうか。
いけばなは、室町時代に明確な形として登場したといわれています。その時代から社会の変化に応じた花形を創出しつつ多くの人々に受け継がれてきた伝統文化の一つです。繋ぐ心と、進化を信じ精進しています。決して、敷居の高いのもではなく、気軽に、美術鑑賞、音楽会と同じ感覚で楽しむことのできる芸術です。
広報委員会 中野 揚弥